飯田信雄作品のTシャツ化で得た学び ー作品の持つ特徴がTシャツの色を決めてしまうこともあるー

写真家・飯田信雄さんの作品をTシャツ化させていただきました。
いくつか作品を見せていただいた際に、花の赤と葉の緑に光が差している感じを白Tに乗せたいなと思いました。出来上がったTシャツは、白いTシャツの窓の外に光が溢れているようにも感じられて、とても素敵に思います。詳細は以下のページをご覧ください。
https://airt.theshop.jp/items/38854613

飯田さんの作品にはいくつか特徴がありますが、その一つがこの光なんですよね。このTシャツはインクジェットプリントで作っています。インクジェットプリントの場合は、白インクは使っておらず、図柄の白い部分は地の色になっています。

一方でこのような図柄を、例えば黒いTシャツにプリントしたい場合は、地の色が出てしまうので普通のインクジェットを使いません。ホワイトインクジェットという通常のインクジェットに白インクが追加された方法を採ることが多いと思います。というわけで、光が特徴的な画像で黒いTシャツも作成してみたのですが大分印象が違い、明らかに白で描いている感じになってしまいました(以下の写真)。だから残念ながら試作止まりとなりました。印画紙にプリントするのではなく、編み目のあるニット地にプリントするので、凹凸感はある程度出てしまうのですが、白インクがそれをさらに強調するかのようにも見えるのです。これも作ってみないと気がつかないのかもしれませんが。

言ってみれば、光自体には色も形もないわけで、モノに反射した光を我々が受け止めているわけですよね。だから、普通のインクジェットの場合のようにあえて光っている部分を描かないことで見る我々はそこが光なのだろうと認識するものなのかもしれない、など思ったわけです(こじつけかもしれませんが)。

いずれにせよ、作品の持つ特徴がTシャツのプリント方法を限定させることがあるのだなと痛感しました。飯田さんの作品でTシャツを制作して、大きな学びを得ました。ちなみに、Tシャツ制作サイトなどには、ホワイトインクジェットはぼかし効果やグラデーションには向かないと注意書きとして書いてありましたが。

飯田さんの作品Tシャツは4種類、ライトグリーンのTシャツが個人的にオススメです!
AirT THE SHOPトップページからご覧になってください。
https://airt.theshop.jp/

なお、明日2月23日から28日まで、飯田さんの展示「SAISEI」が北青山gallery DAZZLEで開催されます。
飯田信雄 IIDANOBUO展 SAISEI-Rebirth
2021年02月23日(火)~ 2021年02月28日(日)
12:00~19:00 (最終日17:00まで)
ギャラリーダズル

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