1990年代ですがシカゴに行った際に、シカゴ現代美術館に行ってみたら改装中でミュージアムショップしか開いてなかった、という悲しい出来事がありました。せっかく来たのだから何か買わないと、と思って買ったのがこのTシャツ。今でも着ています、夫が。これ着てると、結構反応があります。面白いね、変わってるね、というのは想定内でしたが、電車に乗り合わせた見知らぬグループの一人がグループ内の別な人に向かって「お前と同じ顔があった」と言うのには驚きました。確かに、9種類の顔がプリントされているので、その中の誰かには似てるのかもしれないですね。
今更ですが、これを作った人は他にどんなTシャツを作っているのだろうと気になってしまったんですね。ミュージアムショップで売ってたのだから他にもグッズを作っていて美術館のようなところで販売されてたに違いないと思ったものの、手がかりなし。時間のあるときに「アート Tシャツ」などのワードで検索して出てきた作家の名前で今度は画像検索する、というのをやって判明しました。Ken Brownです。よく見つけた、私!だってTシャツにサインすら書いてないし、と思いながら改めて見たら書いてありました(苦笑)(下の画像の右の方の真ん中あたり、メガネの顔の下)。でもまあ、調べたいときはこうやって調べればよいのですね。
さて、この方、2015年まではグッズ販売をやっていたそうですが今は販売していない模様です、Ken Brownウェブサイトによれば。実はこのウェブサイトが好きになってしまってよく見てます。個人的にはcardsが好きで、誰かと誰かを組み合わせたカートゥーンのは面白すぎます。その中に自身の自画像のものがあったのですが、変なシャツを着ていて、書いてある言葉が「SPEAK SOFTLY AND WEAR A LOUD SHIRT」。なんかしっくりくる言い回しで、この言葉をTシャツにすることにしました!(今度紹介します)
ここまでやるとこの言葉に責任を持たないといけないような気になって、検索してみるとどうもハワイのことわざのよう。loud shirtは派手なシャツ全般なのか、ハワイのプリントシャツのようなものを指すのか(現状の調べはここまでなのですが)。
Ken BrownのInstagramに上述のポストカードの投稿があったのですが、そこに気になるコメントが。
コメントにあったワードで検索してみると、以下のNY Times記事が。いわく、銃と戦闘ギアを持ちハワイアンシャツを着ている人たちがいるとのこと。なぜのんびりした格好なのかといえば、それがユニフォームであって仲間の象徴という意味以外に、勧誘しやすいとか、悪い人じゃなさそうなイメージのためらしい。また、着ているもので判断するのではなく、全体像で武装している人として注意を払うべきとのこと、確かに。しかし、日曜日のお父さんファッションがこう使われるっていうのは、ある種の乗っ取りだよなと思ったのです。
https://www.nytimes.com/2020/06/29/style/boogaloo-hawaiian-shirt.html
そして、あっと気づいたのが、少し前に書いた記事。その中で『インターネット・ミームは「元のアイデアのハイジャック」』と書きました。多くのミームに囲まれて生きている私たちは、ジョークの分野だけでなく、思想や行動においてもミーム化を図るものなのでしょうか。気になるのは、そこにユーモアがあるかどうかです。のんびりした格好で武装することにユーモアはありません。どんな服装でも武装は武装です。私はこの一点は譲れないですね。
話題が何なのか散漫な文章になってしまいましたが、とりあえずこのままで。KEN BROWNについてはまた書くかもしれません。
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