pine knob
ミュージシャンのビル・ウィザーズが今年亡くなったのですが、ビルさんといえば、このTシャツなんですよね。これは1973年BBCでのライブ番組に出たときのもの。この動画を見たときに思ったのは、暗めのスタジオにオレンジのTシャツがとても際立っていること。だからビルさん＝オレンジのTシャツという印象になってしまったのですよね。
一方、ホセ・ジェイムズが2年前にビル・ウィザーズのトリビュートCD出しているのですが、当時、同じTシャツ着て同じようなバンド編成のビデオ作ってるんですよ。2年前に気付いた時はどうやって手に入れたのだろう、古着かななど思い特に気にしなかったのですが、急に気になり出して（笑）。
改めてホセのビデオをみたら、Tシャツが新しそうなので、Tシャツロゴのpine knobで検索したら見つかりました。Lost in Sound Detroitというところでpine knobの復刻版Tシャツが販売されていました。pine knobは昔からあるライブハウスみたいで、スーベニアTシャツでしょうか。裏にはこれまでに出演したミュージシャンの名前が記されています。ボブ・シーガー、ジェスロタルなど懐かしい名前だけでなく、キッド・ロックとか割と新し目な名前も。
ちなみにホセのFacebookページへの投稿を見ると、ビルさんの1973年のBBCライブとレコードになった「Live at Carnegie Hall」を再構成することにして、このビデオを撮影した模様です。オレンジのTシャツも上記のLost in Sound Detroitで見つけたと書いてました。
https://www.facebook.com/josejamesmusic/videos/515775112447289/
ZAIRE 74
そしてビルさんといえば、この白いフェスTシャツも印象的なんですよ（見えにくいですが）。1974年ザイール（現、コンゴ民主共和国）の首都キンシャサで行なわれた3日間に及ぶ音楽フェスティバル「ザイール74」のTシャツなんですよね（当時の模様はドキュメンタリー映画「ソウル・パワー」で見ることができます）。
よくよく見るといろんな人がフェスTシャツを着て登場しているので嫌でも覚えてしまったのです。
これも復刻版あるのかなーと思ったら、ありました。意外と復刻されてるんですね。ZAIRE 74のロゴの下にはフェスの日付が入っていて、これも映画でみたTシャツと同様でした。そして、びっくりしたのが、”The Vintage Tee”と銘打ったアンティークホワイトカラー（着古した風なのでしょうか）があること。残念ながら全て在庫切れですが。
https://www.misswit.net/soulpowerfilm
アンティークホワイトの存在を知り、ひょっとしてアレもそうだったのかなと思ったのはキャプテン・カークのTシャツ。2013年にThe Rootsが来日した時にギターのキャプテン・カークがこのTシャツ着てたんですね（O-EASTでのライブで）。以下のフォトギャラリーを見ると確認できるのですが。私は、きっと関係者（父親とか叔父さん）がツアーに参加したに違いない！と勝手に妄想したのですが（笑）、どうも映画をみて買ったらしいとのこと。
http://www.bluenote.co.jp/jp/reports/2013/12/20/the-roots-tsutaya-o-east.html
今回改めてキャプテン・カークのTシャツを見てみたところ、こっちの方がかっこいいですね！フェスのものよりロゴが大きくていいですよね。また日付も入ってないことからも別物と思われます。『zaire74 t shirt』で画像検索すると色々でてきますね。
そして今日一番びっくりしたのが、ZAIRE 74のステーショナリー（ホテルに備え付けられているような便箋と便箋ケース）。これのデザインがミルトン・グレイザーと書いてあるのですよ！本当なのでしょうか？ステーショナリーのロゴはTシャツと同じに見えますが、74の上に「く」の字状の模様があるのですよね。
https://www.collectors.com/entertainment-item/zaire-74-mohamed-ali-milton-glaser-original-vintage-station/8870290185674412678
そもそもZAIRE 74は、音楽フェスだけじゃなくて、モハメド・アリとジョージ・フォアマンの試合がメインでフェスは前座だったのですよね。ところがフォアマンのケガか何かで試合が延期されフェスだけ9月にやって、試合は10月になったというもの。多額のお金が動いていたと思われるので、ついでに色々作ったのでしょうか。Tシャツだけじゃなく、サファリジャケットやカバンにもロゴマーク入っているのですよね。
またまた妄想ですが、ステーショナリーの方が複雑なデザインなので、こちらが先にできていて、Tシャツやカバンに使ったのかなーなど思いました。上にリンクしたサイトには便箋ケースを開けた画像もあり、PRや事務所と思われるニューヨークの住所が記されているので、オフィスで使われていたのでしょうか。
※このテキストは、ざっくりまとめましたブログに書いた「ビル・ウィザーズのTシャツ」を再構成し、新たにZAIRE 74について書いたものです。
